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K.HOUSE

STUDIO AK一級建築士事務所

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周囲が住宅と畑が混在するのどかな環境に建つ、ご両親世帯＋ご子息世帯の2世帯のご家族のための住宅です。
ご子息夫妻はお子様がいらっしゃらないため、将来家族が何人になるのか具体的なライフスタイルはまだわからないとの事でした。
そのため、空間には柔軟性が求められ、いずれもし大家族になったときにも対応できるよう多様な使い方が出来るような工夫が必要とされました。

加えて、5台分の駐車スペースとまとまった庭スペースの確保、リビングとダイニングを分離させること、2世帯でも家族は分離されず一つの家族として生活をしたい、ということがご希望としてあがりました。

そこでまず、5台分の駐車スペースと南側の庭の空間を敷地空間から引き、残りの場所に建築物を計画することで、建物の形状と軸が決定しました。
バルコニースペースを形成するため、1階と2階のボリュームをシフトし南側に出来たスペースをバルコニーとして採用。まとまったスペースを確保するため、玄関部分の上に６畳程の広いバルコニーを計画しました。
敷地境界をなぞる塀は、庭空間を包み込むように配置されていて、その端部は建物の第三のボリュームとなっています。
この塀と建物の北側にできた隙間の空間は浴室の箱庭で、外部からの目隠しの役割も果たします。

リビングとダイニングは可動間仕切で空間を分けています。
この壁がダイニングテーブルになったり、キャビネットになったり、ＴＶ台としても機能するようにデザインされています。
リビングとダイニングの広さはこの可動間仕切りすることにより調節がきき、リビングを充実させたいときは、ダイニングスペースをなくすことも可能です。

さらに、奥にある部屋は普段はゲストルームとして使われますが、大空間がほしいときには、ゲストルームの引き込み戸を収納し、リビングと一体化させることも出来ます。
時折開催されるホームパーティーの際、大空間が必要になっても来客の人数に応じて空間の広さをコントロールすることが可能です。

また、リビングの庭側には大開口を設け、全開にした際、内外空間が一体化したリビングガーデンとなるよう計画しました。
このように、このプロジェクトでは多様な要求に対応できるよう、空間のフレキシビリティーや、空間同士の接続、境界について様々な試みを実施しました。
庭には少しずつクライアントが好みの物を増やしていくとのことで、年月が経つごとに愛着がわく空間になっていくでしょう。
このリビングガーデンが緑や花の香りでいっぱいの家族の集う快適な空間を叶えてくれます。